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ライトノベルを読もう

今、人気のライトノベルを紹介します。本屋さんに売られているハードカバーや文庫本のライトノベルだけでなく、ネットで無料で読めるライトノベルも面白い。

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日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ3





日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ3

 次の瞬間、九条宗高は後ろを振り向くと同時に、木刀を大きく払った。

 足元に、五本の箸が突き刺さる。

 牛若丸があっと、悲鳴を上げる間に、またしても、箸が三本飛んでくる。

 今度は、その箸を左手で、鷲掴みすると、桜花が咲き誇る大木の頂上を目がけて投げ返す。

 と、桜の大木から、法衣をまとい、六尺棒を手にした男が、飛び降り、九条宗高を目がけて駆けてくる。

 真っ赤な顔には、三寸ばかりも突き出た鼻に、大きく見開いた鷲のような瞳が炯々としている。

 まさに天狗そのものである。身の丈は、九条宗高よりも低く、牛若丸と大して変わらない。

 が、天狗が振るう六尺棒は鋭い。打ち込むたびに、旋風が巻き起こり、木刀で受けていると、腕が、だんだん痺れてくる。

 九条宗高が、一躍して、三丈ばかりも飛び退く。

 が、天狗も、ぴったりと張り付いて、六尺棒を振るうので振り切ることができない。

 天狗の顔面を目がけて、太刀を一突き。

 天狗がひるんだ隙にまたしても、跳躍。同時に、天狗の後頭部を一蹴りするが、まるで、水の中に足を突っ込んだかのようで、ほとんど手ごたえはない。

 地面に転がりながら、先ほどの箸を一つ掴むと、再び、天狗に向き合う。

 今度は、天狗も六尺棒を鋭く突き出してくる。

 なんと、天狗の六尺棒が八本に増えているではないか。

 護国八流の奥義。一撃八掌の技である。八本の棒のうち、一つを払っても、他の七つの攻撃にやられてしまう。

 一撃八掌を迎え撃つためには、己も一撃八掌の技を使わなければならない。しかし、九条宗高は、まだ未熟なので、とっさに応じることができない。

 払いのける間もなく、全身を突かれる!

 その瞬間、九条宗高は、手に握った箸を天狗に投げつける。

 と、天狗の六尺棒が止まり、一本に戻った。

 天狗は、片手で胸に飛び込んできた箸を掴むと、

「見事じゃ!」

 と呵々大笑する。

 牛若丸が駆け寄ってきて、盛んに拍手してきた。

「師父、大師兄。すばらしい試合を見せていただきました!」

 九条宗高は、木刀を地面に置くと、天狗の前に、片膝をつく。


※この小説は作者の許可を得て転載しております。

最新版、続きはこちらで→日宋江湖風雲録(仮) 小説家になろう




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桃葉之陰 樹海に入ったら異世界だった 作者:大山義元 桃葉之陰2





桃葉之陰 樹海に入ったら異世界だった 作者:大山義元 桃葉之陰2

 今朝は早朝からうだるような暑さであった。

 日中の酷暑を避けて早朝に出たというのに、歩いているとたちまち、汗が噴き出してきた。

 下宿先のアパートがある中野からJR中央線で新宿まで行き、新宿駅前から出ている高速バスに乗る。二時間ほどバスに揺られたら早くも河口湖駅前である。

 バス停で降りた途端に、熱気がむっと押し寄せてくる。

 だけど、山のロッジを思わせるメルヘンチックな赤い三角屋根の駅舎が広がっているのを目にして心が弾む。

 俺が調べたホームページによると、そこから、さらに路面電車に乗り継ぐらしい。

 河口湖駅前広場に紅色のレトロな形をした路面電車が止まっているので、それに乗ってくださいねと案内があった。

 バス停を降りて、広場を見渡すと、一目で分かった。

 確かに、広場の東の隅に、紅色のトロッコ列車みたいな車両が一台止まっている。

 きっとこれのことだろう。

 もうすぐ出発するのだろうか。中に、何人か乗っているのが見えた。

 急いで路面電車のホームに駆け上がる。が、すでに扉が閉じられていた。

「しまった!乗り遅れたか……」

 と、落胆していると、黒い制帽に詰襟の学生服のような黒服を身にまとったおじいさんがニコッと微笑んで、ドアの窓から、顔をのぞかせる。しわだらけで、枯れ枝のように痩せており、背丈は己と同じくらいだろう。だけど腰は曲っておらず、くりっとした瞳は若々しささえ感じる。

 ドアが開いて、おじいさんが



※この小説は作者の許可を得て転載しております。

最新版、続きはこちらで→桃葉之陰 樹海に入ったら異世界だった 小説家になろう




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ネットで読める無料小説 日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ2



日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ2

 黄色の水干に、紫色の袴を身にまとい、髪を後ろで縛っている。まだ元服前の童子であろう。

 豪華な身なりをしているところを見ると、公家の子であろうか。

 同じ公家出身でありながら、薄汚れた藍色の直垂と袴に、くたびれた烏帽子を頭に頂いている己の格好が、少し恥ずかしかった。

 手には、木刀を一振り握りしめ、色白の頬を紅色に染めて、息を弾ませながら駆けている。

 軽功を習ったばかりなのだろう。

 九条宗高の姿を認めると、顔をほころばせて、一目散に駆けてくる。

「大師兄!」

「おっ。牛若丸じゃないか!」

 九条宗高も手を振って答える。

 が、牛若丸は、顔をほころばせながらも、木刀を構えると、九条宗高に斬りかかってくる。

 その年頃の少年にしては、鋭い打ち込みだ。

 九条宗高は、懐の扇を引き抜くと、牛若丸の打ち込みを払って受け流す。

「なら、これらどうだ!」

 今度は横払いだ。

 九条宗高は、桜の枝から、跳躍して、牛若丸の打ち込みを躱し、空中に飛び上る。

 すると、牛若丸も、続けて、飛び上ってくる。

「まだまだだ!」

 宙に浮いた牛若丸が、さらに、木刀で斬り込んでくる。

「むっ!」

 空中で、瞬く間に、二十合以上打ち合い、地面に着地する。

「腕を上げたな。牛若丸」

 牛若丸は、なおも、打ちかかってくる。

「いいぞいいぞ。牛若丸。護国八流の奥義を一つ見せてやろう」

「はい。お願いします。大師兄!」

 九条宗高は、牛若丸の袈裟斬りを躱すと、木刀の峰を扇で押さえる。

 牛若丸が、木刀を引こうとすると、九条宗高は、その動きに合わせて、牛若丸に一歩近づく。

 木刀を引けない牛若丸が狼狽の色を浮かべる。その顔を目がけて、九条宗高は、掌打を送る。

 牛若丸が顔をそむけて、躱そうとした隙に、九条宗高は、扇を握った手で、木刀の柄を掴み、牛若丸の手からもぎ取ってしまった。

 同時に、牛若丸の首筋に、木刀を突きつける。

「見たか。これが、護国八流の奥義の一つ。換骨奪刀だ」

「そんな……ひるんだすきに木刀を奪うなんて、卑怯ですよ……」

 牛若丸が口をとがらせる。

 九条宗高は、苦笑すると、

「いいか。牛若丸。戦は、一騎打ちでも、合戦でも、敵の意表をつくことが肝要だ。孫子の兵法にも、兵は詭道なりとあるじゃないか」

 牛若丸は、しばらく、首を傾げていたが、やがて、何かを悟ったのか、何度も頷く。

「確かにそうですね。そうか。一騎打ちも合戦も本質は、同じなのか……」

「そうさ……」


※この小説は作者の許可を得て転載しております。

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ネットで読める無料小説 桃葉之陰 樹海に入ったら異世界だった 作者:大山義元 桃葉之陰1



桃葉之陰 樹海に入ったら異世界だった 作者:大山義元 桃葉之陰1



 男が胸のど真ん中から噴水のように血を噴き上げて、目の前に横たわっている。

 巨漢という言葉がぴったり合うでかい男だ。力士とかプロレスラーと見まごうばかりの筋骨隆々とした男である。

 角ばった顔は無精髭に覆われていて、髪も短い。所々に白髪が混じるところを見ると中年以上の男か?

 剣道で着るような灰色の道着と袴を身に付けて、右手には、一メートルはありそうな日本刀を握りしめたままである。

 道着の両脇には、トレードマークなのだろうか?どくろを巻いたマムシのような蛇の赤い刺繍がある。

 男は、カッと目を見開いて、唇をわなわなと震わせていたが、やがて、その唇の動きは完全に止まってしまった。

 それでもなお、ちょうど心臓に位置するであろう胸の真ん中からは、血が噴出し続けている。灰色の道着が鮮血で染まるばかりでなく、男の周りにも血が広がり始める。

 鳥羽龍之介は、己の足元まで、男の鮮血だまりが迫ってきているのに気が付いて、ようやく一歩一歩後ずさりした。

 六十センチばかりの短刀を握りしめた右手は独りでにぶるぶると震えている。

 柄は黒漆で固められ、片刃の刃には乱れ刃紋がくっきりと浮かび上がり、蛍光灯もなく明かりがほとんど差さない薄暗い店内でも、青白い光を放っている。

 不思議なことに刃には血痕が一つもない。

 だが、確かに、この短刀で、俺は、この大男を刺してしまったのだ。

 鳥羽龍之介は、短刀の刃を覗き込むと己の顔が映っていることに気が付いた。

 決してイケメンではないけど、目鼻立ちは整っており、ショートの黒髪にきりっとした眉、ややくりっとした瞳からして他人からは優男に見えるらしい。

 この顔が、あと少しすると全国ネットで報道されてしまうのか……

 いや待てよ。俺は、大学生になってから記念写真を撮ったことがない。学生証の顔写真くらいだ。だけど、そんな写真は小さすぎて、テレビに放映するには都合が悪かろう。

 そうすると、こんな時は、高校時代のアルバムから俺の顔が抜き取られるのか?

 それなりに大きくはっきりと載せられている。まるで、この時のために撮影しておいたかのように。

 高校時代の同級生は、誰もが、こういうに違いない。

「小柄でおとなしく目立たない男子でした。まさか、あいつが人殺しをするとは……」

 そして、マスコミが勝手に俺の人物像を作り上げていくに違いない。

 どこにでもいる平凡なサラリーマン家庭の一人息子。

 中堅の私立大学に入学したばかりの小柄でおとなしく目立たない十八歳の男子。そんな平凡な少年が突然殺人鬼と化したと……

 大学には友達と言えるような人はまだいない。

 だから


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ネットで読める無料小説 日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ1



日宋江湖風雲録(仮) 作者:大山義元 いざ宋国へ1

 京の鞍馬山護国寺で、武芸を学んだ後、武者修行の旅に出ていた九条宗高が、師父の覚正和尚から、直ちに帰京せよとの命を受け取ったのは、嘉応2年(1170年)のことである。

 武蔵国まで至り、これから、まだ見ぬ奥州の地に足を踏み入れようとしていたが、師父の自筆の命令書を受け取っては逆らうことができない。

 日本の武林の最高峰である鞍馬山護国寺で学んだ者は、一年間、武者修行に出て、己の実力を見極め、見聞を広げなければならないという決まりがあった。

 九条宗高は、まだ、半年足らずしか、旅していない。

 武者修行の途中で、急に、戻れと命じられるのはただことではあるまい。

 師父の文には、ただ、戻れと書かれているだけで、その理由は記されていない。

 九条宗高は、その命令書を凝視して、目を丸くするとともに、首を傾げた。

「俺、何か、悪いことでもしたかな?」

 京から武蔵国に至るまでの旅は、平穏そのものであった。

 山賊に出会うこともなく、東海各地の武士の館を訪問しながら、武士たちの武勇談に心を躍らせ、道場で、弓馬の術や太刀術を競い合い、友好を深めた旅であった。

 京の鞍馬山護国寺を旅立つ時、

「一歩、京を離れれば、各地に山賊が跋扈している。心して旅せよ」

 と、師父の覚正和尚から念を押されたものであるが、いざ旅に出てみると、山賊など一人もいないので拍子抜けしてしまった。

 いささか、物足りなさを感じていた折に、帰京せよとの命令である。

「はあ……もっと、いろいろなところを旅したかったな」

 武蔵国から、早馬を飛ばして、数日足らずして、鞍馬山護国寺の麓までたどり着いた九条宗高は、深いため息をついた。

 鞍馬山護国寺は、急峻な崖にへばり付くようにそびえる山寺である。

 普通の者であれば、麓から、鞍馬山護国寺の総門にたどり着くまでは、丸一日かけて、登って行かなければならない。

 しかし、鞍馬山護国寺で、軽功という技を学んだ九条宗高にとっては、総門にたどり着くのに半刻も必要ない。

 桜が咲き誇る中、山を駆けあがっていると、いい香りが一面に漂っている。

 地面を蹴って、三丈ばかりも上にある桜の太い枝に飛び上ると、ますます、よい香りが鼻につく。

 九条宗高は、深呼吸しながら、枝から枝へと飛び続け、総門を目指して駆けた。

 と、山頂の方から、一人の少年が、桜の枝から枝へと飛びながら、九条宗高に向かってくる。



※この小説は作者の許可を得て転載しております。

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